自宅の庭にあった物置きを4年がかりで片づけました。お宝はありませんでしたが、昔の道具が捨てられなくて少し残しました。洗い張り用の板とか裁縫台、茶箱など。古い足踏みミシンの修理を頼んだら、きれいにニスも塗りなおされ1万5000円で使えるようになりました。
こんなものも出てきました。今や昭和の歴史資料です。
昭和12年~15年の婦人雑誌の付録ですが何ともレトロで面白いです。左端は「戦時下の家庭経済—和服類一切の実際再生法」、昭和13年婦人倶楽部11月号付録です。表紙のモデルは何と山田五十鈴さん。
裏表紙のみやこ染の広告ページには「此の一瓶愛国の結晶!愛せよ物資!節せよ消費!純毛はなくなる純綿はなくなる今までの衣類が一層貴重になってきました。派手すぎる地味すぎる色さめたもの等みやこ染で染替えて役立てませう国策のため」の広告文。
太平洋戦争が始まったのは昭和16年ですからまだ資源が底をつく最悪の時代にはなっていません。和服をリメイクしたり洋服に作り直したりのアイデア、セーターの編み直しや手作りアクセリーという、工夫して精いっぱいおしゃれをしたい女心への配慮がまだ感じられます。
でも今はもし戦争になったら、食べ物や物の不自由さを愚痴るひまもなく一気に、ヒロシマ長崎が出現するのかもしれません。現在の日本に戦争は絶対に不可能なのだと先日、山口二郎さんの講演で聞きました。集中化した大都市と原発集中地域を通常兵器で攻撃するだけで日本を壊滅させることは可能なのだと。平和とは日々の暮らしが続くことだとつくづく思いました。
0 件のコメント:
コメントを投稿