About Us

そこに行けば心を豊かにしてくれる空間、

お茶を飲んでいるとつい時間を忘れそうになって、

一人を楽しみたい人もおしゃべりを楽しみたい人も、みんなを楽しみたい人も、

それぞれがそれぞれに過ごすことのできるちょっとした隠れ家が、グラニーズです。

本と手作りと日々の暮らしを愛する女性のために!

2021年12月29日水曜日

2021年の終り

     

皆さま、今年も残すところ僅かですね。最近はおせちを全部自分で作るわけではないし、お店も元日から開いていますから、新年と旧年の境目と言うのは昔に比べれば曖昧になっていると思いますが、それでも年の瀬というのは何かしら忙しい気持ちになります。普通なら後に持ち越しても気にならないのに、大晦日の0時を境に年の変わる前に、終わらせておきたいことはやはりたくさんあるものです。払うべきものは払ってしまいたい、送るべきものは送ってしまいたい、片づけるべきものは片づけてしまいたい。しないといけないことが全部終わり心にかかることが何もない状態で、心置きなく新しい年を迎えたいということなのでしょうね。

昨日、スタッフでクリスマスツリーを片付け、大掃除をし、「良いお年を!」と言い合って、今年の仕事を終えました。

寒気が来て雪の降る前に庭もきれいになりました。
郵便局に行き、今年のチャリティ売り上げ34000円あまりをあしなが基金に送りました。東京新聞に『キャンドルフォード』の書評が掲載されたのを機に、いくつかのメディアに紙面での紹介をお願いしがてら本を送りました。そして昔、イギリスの記念行事で知り合った方たちや翻訳でお世話になった友人たちにも、日本語を読めないのはわかっているのですが、遠い日本で、シンデレラ・ドゥーの占いどおり、ローラが会ったこともない、会うこともない人びとから愛されている証に、本を送りました。亡くなられていて間に合わなかった方たちもいるのですが、やっと宿題が終わった気持ちです。

来年、2022年という新しい年が、少しでも平和な良い一年ありますように!



2021年11月14日日曜日

街の書店では?

 待ちに待った『キャンドルフォード』の出版ですが、書店での発売は10月31日でした。本が店頭に並び始めてからそろそろ2週間、さてどんな風なのか、一昨日街に偵察に出かけました。ところで、もしかしたら全国的に似たような状況になっているのではないかと思いますが、仙台では大きな書店も小さな書店も街から少しずつ姿を消して少なくなっています。東一番丁通りという商店街に一昔前は、金港堂、高山、アイエ、丸善などの老舗書店が本店支店、何軒もありました。その後新しい全国展開の書店も進出してきて一応”学都”の顔は保っていたはずなのですが、この数年で数えるしか残っていません。1時間歩いて3軒の書店を巡り、『キャンドルフォード』の現在を見て来ましたが、一つの書店では英米文学の棚に並んでいて検索すると在庫は2冊。2店目はそもそも外国文学のコーナーそのものがものすごく狭く、ここは最初から仕入れていないだろうなあ、という感じ。3店目は海外文学の棚にはなかったので検索機で探したら”在庫あり”と出て”バックヤード”の棚にあるとの情報なので、店員さんに聞いたら調べてくれて、売れてしまったとのこと。店頭の棚には並ばなかったけれどどなたかが買って下さったということなのかも知れません。棚に並ばなかったのを悲しむべきか、でも並ばなくても売れたことを喜ぶべきか、ちょっと複雑です。

本の販売は出版社から取次を通して書店に届けられ売られるというのが、従来の仕組みでした。でも今はオンラインでの注文、販売がかなりの割合を占めるようになっているのでしょう。日販、東販という二大取次が朔北社から引き受けてくれた冊数は全国に配る分で、合わせても600冊に足りない数だと言いますから、出版社も自力で営業努力が求められます。出版業界も書店も大変だなあと、改めて活字文化の危機的状況が垣間見えました。

私も頑張らねば、と覚悟を新たにしたところです。

下の木版画は『キャンドルフォード』が初めて出版されたとき挿絵に使われたものです。実際の地名はフリングフォードといいます。左端の建物にミス・レーンの郵便局がありました。


2021年10月15日金曜日

『キャンドルフォード』完成!

 

       

待ちに待った『キャンドルフォード ― 続ラークライズ』の見本が届きました。とてもきれいな装丁の本です。原稿推敲の段階で繰り返し読んだ自分の文章ですが、本の形になるとページの紙はすべらかで活字もそろっていて、まるで自分が紡いだ文とは思えないほど読みやすく、我ながら素敵な仕上がりだと思います。手触りも良いし重量感もほど良いし、やはり紙の本はいいなあ、と思います。朔北社さんに心から感謝です。しかもカバーには私のクレージーキルトの作品を使って頂きました。帯の言葉もぴったり。

                   



書店に並ぶのは月末になるようですが、平積みして貰えたら絶対売れるだろうと思います。でもどうなるでしょう?

『ラークライズ』では子供だったローラですが、学校を終え、近くの町の郵便局で働き始めます。多感な十代、時代は世紀末の転換期です。

2021年9月24日金曜日

『続ラークライズ』出版のお知らせ

 ようやく涼しい風が吹くようになり、日も短くなってきました。9月を心待ちにしていましたが、それはずっと昔に訳した『ラークライズ』の続編が本になって、出版される予定になっていたからです。個人的に親しい友人たちには「9月中には本になるの」と秘かに宣伝していたのですが一か月遅れ、書店に並ぶのは10月下旬のようです。でもネット上のアマゾンなどでは、もう”予約受付中”になっていますから、私がここで予告してももう大丈夫だろうと思います。

『キャンドルフォード 続ラークライズ』のタイトルです。出版社は今回も朔北社さん。編集や装丁などすべて、安心していろいろお任せできました。カバーには私のクレイジーキルト作品が使われていますが、まだ非公開です。

もともと三部作のこの本の第一部『ラークライズ』が出版されてから13年です。二部三部も一緒に訳していたのですが、一部の売れ行きをみて次を考えましょう、ということでずっと様子見しているうちに年だけが過ぎて行き、半ば諦めていました。でもBBCの連続ドラマのファンの方たちが次を読みたいとネットで呟いたりして下さっていたらしく、そんなことも後押しになったのかなと思っています。訳文の推敲作業をしながら何度も読み直し書き直しをしましたが、我ながら良い本に出会えて良かったと思います。でもドラマでファンになった方は改めて原作を読むと、かなり脚色されていますから、え、違う、と思われるかもしれません。でも、本は本でとても良いのです。こちらのファンにもなって下さいますように。

カバーにはこの12枚の中の1枚が使われることになっています。果たしてどれでしょう?楽しみにお待ちください。これは進んでゆく一年の月と一日の時間を組み合わせて作った布本の作品で、12ページが順に、1月の0~2時から始まり12月の22~24時で終わるようになっています。自画自賛ですがとても美しい装丁の本になる筈です。

                   


2021年9月10日金曜日

糸とリボン刺繍展

 グラニーズ・ギャラリーで今週水曜日から久しぶりに刺繍作品の展示イベントが開かれています。コロナ禍で昨年春から延び延びになっていた催しで、主宰者の佐藤瑛子さんのご希望がようやく叶いました。美しいリボン刺繍、気の遠くなるほど丁寧に細かく刺されたクロスステッチ、ハンダーガー刺繍などの額や、バッグ、テーブルセンターなどの小物の展示と販売が行われています。毎日たくさんのお客様が来場され、ため息をつきながら堪能されていらっしゃいます。

                    


12日の日曜日までです。11時から5時半。いつもですとイベントの時こそカフェも張り切るのですが、今回は密にならないように、残念ながら敢えてお休みにしました。

                     


2021年8月9日月曜日

近況報告です

                  


ご無沙汰しておりました。このブログもあまりに長いこと放りだしていたら、新しい投稿ってどうすれば良かったか自分でも忘れてしまって、ちょっとてこずってしまいましたが、まずまず元気でおりますので近況報告です。

コロナ禍も2年目です。あまりに緊急事態宣言が繰り返されるので、そうなったときの対応にも慣れてしまいました。原則的にはカフェは月~水、午後3時までの営業で予約のお客様優先、キルトの教室は月・金、それぞれ平均して月2回、定期的な集まりは出席人数を確認しながら密を避けながら可能な限り開催と、グラニーズという場所は細々ながら生き長らえております。不特定の方が大勢いらっしゃるギャラリーでの展示や、大人数での会食などはもうしばらくできない状態が続くと思いますが、いたし方ありません。

しかし悪いことばかりではなく、コロナ禍で一人の時間が増えましたので、前に訳してあった原稿を本にする作業とか、端切れや糸でせっせと手作り作品を作るとか、億劫でなかなか行かなかった健診に通うとか、個人的な身辺雑事にはそれなりに忙しくしていますので、それもまた良しと思っています。年令と共に集中力がなくなって、何でも少しずつしかできないのでちょうど良いのかもしれません。 

写真は ”2021夏、シルバーヘアのドッティーちゃん”

片づけていたら何十年来の「開かずの箱」が出て来て、中には結婚前の若い頃の洋服の端切れが。こんな明るい色を着ていた時もあったなんてビックリ。ただ捨てるよりもと思って、この夏のドッティーちゃんです。明るすぎるので、上にいろいろ乗せて目立たなくしてありますが。