今週月曜日、「クローゼットの猫会議」というタイトルをつけた窪田弘子さんの刺繍作品展が始まりました。刺繍にもクロスステッチ、フランス刺繍、スウェーデン刺繍、日本刺繍etc、いろいろありますが、窪田さんの刺繍はニードルペインティングという、いわば針と糸で絵を描く刺繍ジャンルと言っていいと思います。写実的に絵を描く能力と刺繍の技術の両方が備わっていなければできません。細かな手仕事には機械ではできない忍耐と、対象に向かう観察力の他に、作品に現れる作家の個性が必要です。窪田さんの作品にはその全てが相まって、他の人の追随を許さない魅力的な一つの世界があります。でも実は、こんなに窪田弘子ワールドをこれほどたくさんの作品群として、一つの場所で堪能できる幸運な機会というのはほとんどないことなのです。もしかしたらこれが最初で最後かもしれません。
私から見ると窪田さんにはアーティストである以上に職人魂とでもいうべきものがあるように思えます。職人として技術的にはどこまでも努力と精進を惜しまず、でも作る物についてはそれを望む人に喜んでいただけるようにという他者へのサービス精神(優しさと言っていいですが)が根っこにあるように思うのです。
会期は11月27日金曜日まで、毎日11時から5時半まで、ご覧いただけます。ただコロナウイルスの感染が要注意時期ですので、状況に合わせていろいろお願いが生じることもあると思います。よろしくご協力下さい。
カフェスペースもあります。営業時間や人数の制限もありますので、ご予約をお願いいたします。
0 件のコメント:
コメントを投稿