本の中にはもちろん写真もたくさん挿入されていましたが、私はもっと見たくて著者の奥山淳志さんにホームページのコメントを通じて私家版の写真集がまだあるのなら欲しい旨をお願いしましたら、幸運にも1冊送って下さったのです。写真集も期待に違わず素晴らしいものでした。弁造さんの庭の四季は美しく、魅入られたように絵を描く弁造さんの表情も、小さな丸太小屋の雑然ぶりも、残されたメモ書きやスケッチも、北海道の小さな町の片隅に黙々と生きた井上弁造さんという人の生をあますところなく伝えていて、私は繰り返しページをめくり見入りました。
そして奥山さんが、生涯に一度で良いから個展を開きたかった弁造さんの遺志を継いで、エスキース展を巡回していることを知り、せっかくグラニーズという場があるのですから仙台展は是非ここでと考えたのでした。
そんなわけで、まるで瓢箪から駒のような成り行きで決まった弁造さんのエスキース展は3月2日から19日まで。最終日の19日木曜日午後には奥山さんのトークショーが予定されています。
『庭とエスキース』(みすず書房)、『庭とエスキース ブックレット』もグラニーズでお求めになれます。いずれも著者の署名入りです。展覧会前にお読みいただいて、3月を楽しみにお待ち頂ければ、と思います。
この展覧会についての奥山淳志さんのページはこちらです。
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