イギリスの女性作家、フローラ・トンプソン(1876~1947)がローラという少女に仮託して描いた自伝的フィクションの『ラークライズからキャンドルフォードへ』という三部作の、イギリスではよく知られた作品があります。
第一部『ラークライズ』ではオクスフォード州の小さな村で生まれ小学校を終えるまでの子供時代、次の第二部『キャンドルフォード』では近くの少し大きな町に住む親戚や人々との交流、第三部『キャンドルフォード・グリーン』では教育を終え、郵便局を経営する女性を手伝いながら成長して行く十代のローラが描かれていて、19世紀後半ビクトリア朝の末期に生まれた少女の成長が、村の人々の暮らしの様子と共に生き生きと描かれています。
日本では朔北社から、第一部『ラークライズ」が2008年、第二部と三部が『キャンドルフォード』2021年に出版され、三部作全体が完結しています。しかし実は、作者が書いてはいたものの出版しないままになっていた幻の第四部とでも言うべき作品があり、それが今回ようやく『ヘザリー』というタイトルで本の形になりました。これまでの二冊もカバーにはクレイジーキルトの作品を使っていただいていましたが、今回もやはり5月に作ったクレイジーキルトを使っていただき、美しい装丁に仕上がったことはとてもうれしく思っています。(書店で平置きに並んでいれば本を探すお客様の目に止まると思うのですが、書棚に差し込まれてしまえば背文字しか見えなくて、それはちょっと残念です。)
三冊並ぶと我ながらきれいだなぁ、と自画自賛しています。
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