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そこに行けば心を豊かにしてくれる空間、

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本と手作りと日々の暮らしを愛する女性のために!

2018年2月5日月曜日

クロスステッチ

いつも毎月最初の月曜日午前は、さまざまな手芸技術を広く浅く経験することを目的にしたワークショップを行っています。さて今日はクロスステッチをやってみました。以前、1色か2色だけの糸でひたすらにコマをバッテンのステッチで埋めるという、クロスステッチの基本中の基本を一度やりました。そのときの注意はバッテンがいつも同じ方向でクロスすること、裏で糸は布目に直角か平行に、決して斜めに渡らないようにという単純なものだったのですが、今回は沢山の色を使って、糸を変えながら多色のモチーフを作っていくというちょっと手の込んだ刺し方に挑戦。楽に刺せるように目の大きなクロスステッチ用キャンバスに25番刺繍糸6本どりで刺します。

私は2つのモチーフを刺して準備。一つのモチーフが大体2時間で出来る見当だったのですが、みなさん意外と苦戦でした。刺すよりほどいている時間の方が長かったようですが、”はまりそう!””楽しい!”とは言って下さいました。

                             

私の見本はお人形のクッション(ピンクッションでも可)になりました。

                             

自分の経験では刺繍をやってみたいと思う人はまずクロスステッチから始めることが多いように思います。クロスでマスを埋めていくという単純さが、これなら出来そうと思うのです。そして最初は小さなキットを買って挑戦。次は少し大きな図案に。ところがはまり始めると意外に奥が深く頭を使わなければならないことがわかって来ます。裏で斜めに糸が渡らないように刺し進めるには?色を変えるとき目数を数え間違えないためには?etc.

何だかんだとグラニーズの店内にも長年の間に私の刺したクロスステッチがいくつかあります。店で使っているプレートです。
                              
                                   



                            

壁にもフレームがいくつか飾ってあります。昔イギリスで買った文学者の家シリーズのキットですが、カウントが細かくて苦労しました。ベアトリクス・ポッターさんのコテージ。でもまだ今より目が良かったのですね。次のトーマス・ハーディのコテージなど、クロスではなくハーフの超細かいもので、同じシリーズのシェークスピアの家も刺しましたが途中で窓の桟がズレているのに気付いた時はあまりのショックでいったん挫折しました。数年後に気を取り直し、一番刃先の尖った刺繍ばさみを買って毛抜きを用意して、解くのが大変でした。






それからこんな詩を刺したフレーム。1990年代だったと思いますがアメリカがどこかの国に侵攻したときに、気持ちのやり場がなくて刺したもの。第一次大戦のときの詩です。でも今は戦争は遠い戦線での出来事ではなく、いったんことあればこの住んでいる場所が一変するかもしれないと思ってしまいます。


春、小鳥がやさしくさえずっているこの夕暮れ
光は柔らかに傾きつつある。
信じられる? 男たちがたった今殺しあっていると?
今、この夕べに。空は薄くれないに日暮れて小鳥がさえずっている今このときに?
誰も信じないから、男たちはこの夕べ、殺し合い、死につつある。
夏も秋も冬もそうだったし、この春も。

                             






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